交通事故における積極損害とは?
普段聞きなれない言葉ですが、
示談の際などに知っておくと役に立つかも?
な言葉です。
(当院の患者さんは知らなくても大丈夫です)
積極損害とは、被害者が交通事故に遭わなければ、支払う必要のなかった費用のことです。
人身事故では治療費や入院費・通院交通費、
物損事故では、修理費や買い替え費用をいいます。
人身事故の積極損害は、賠償金が高額とならないよう、一定の基準が設けられています。
鍼灸・あん摩などの治療は、必要と医者が認めた場合に限り認められます。
人身事故の主要な積極損害は、
○診療費・治療費
○付添看護費
○装具・器具等の費用
○通院交通費
○葬儀関係費
○その他(診断書などの費用や入院雑費・弁護士費用など) です。
物損事故の場合、積極損害には、修理費用・評価損など…があります。
- 対車両の積極損害について
○修理費用
修理可能な場合、その修理費が実費として認められます。
修理費用が時価を超える場合は、「全損」扱いとなります。
また、破損がひどく修理不可能な場合も、「全損」となり、「車の時価額」が支払われます。
○評価損(格落ち損)
物損事故が原因で修理のある車は、下取りに出す際「事故車である」というだけで、低く評価され、
査定額(下取り価格)が下がります。これを評価損(格落ち)といいます。
評価損の算定は、主に2つの方法があります。
1.事故前後で物損事故前・事故後の査定額を実際に出してもらい、その差額を評価損とする。
2.修理費用の数割(約1割~3割程度)を評価損とする。
○代車費用
修理中や新車が納品されるまでの期間中に、レンタカーなどを使用した際の費用や、
車の代わりに利用した公共交通機関の交通費が「代車費用」となります。
- 対車両以外の積極損害について
物品の修理・交換費・建物の修理費・事故の後片づけ費用・積荷・農作物などの損害賠償が認められます。